翔磨とは小学3年生の頃から同じクラスで、今では犬猿の仲。 何がきっかけでこうなったのかは分からないけど……。 キーンコーン……。 「うぅーっ、疲れたぁ」 翔磨はググーッと伸びをして、そう言った。 何言ってんだか。 ほとんど寝てたくせに。 私は翔磨を睨みながら席を立って、廊下に出た。 既に凛子も廊下に出ていて、1時間目の放課みたいに風に当たっていた。 「……凛子?」 「あ……ユズ」 凛子は振り返ると、柔らかく微笑んだ。