ジャーッ……。




凛子は顔をバシャバシャと洗って、気分を落ち着かせているようだ。





「フーッ、スッキリしたぁ」





そう言いながら、ズボンのポケットからハンカチを取り出して、顔を拭いている。





「大丈夫?」



「ん、なんとか。でも、しばらく教室には戻れないかも。ごめんね」



「ううん。無理しないで」



「……うん、ありがと」





そしてトイレから出て、廊下をブラブラと歩いた。



女の子たちが雄大君の周りに集まらなくなるまでは、こうゆうことが続きそうだ。