「憂のこと取ってごめんな?」


「うーんっ。
 憂ちゃあは譲ちゃあがいないと駄目なんだよ−!
だからたまに優と遊んでくれたら我が儘言わないっ!」


優は憂の頭を優しく撫でながら俺に笑いかけてくれた。


その顔をみると泣きそうになる。


憂にそっくりだから。


もう憂は笑いかけてくれないかもしれない…


そう思ってしまうから。



「ジュース買ってくる。
 優は何飲む?」


「フルーツオレとレモンティー買ってきて−!!」


笑顔で悩むことなく答える優。


優の返事に涙が出そうになった俺は『分かった』と言って病室を出た。