「んまい」

「フフ、良かった」



本当に嬉しそうに、茉咲はそう言った。
もう今は午後の4時でブランチでも3時のおやつでも無い。変な時間帯のごはんだ。



「本当に大丈夫か?」

「うん、純のお粥のおかげで元気になった」

「そっか」


茉咲が元気になったのは、少なくとも俺のお粥のおかげではないだろう。
でも、茉咲が元気になって、良かった。



「庵に、悪い事しちゃったね。怒ってるかな」

「そんな事ねえよ。逆に心配してると思うよ」

「じゃあ、心配掛けたから夜ごはんは頑張って作っちゃお」

「無理すんなよ」



まだ、顔が赤い事は気づかなかった事にしよう。

茉咲が無理してでも笑顔でいる限り、俺はその純粋な笑顔を信じる。