入学して8ヶ月がたった。

この日、私本郷海結は友達の川口舞と遊んでいた。

でもなぜか、好きな人の話に…。

「海結ってぇ、好きな人いるでしょ??」

ドキッとした。

だって、忘れてたあの卒業式のことを思いだしたから。

「うーん…いないよー」

「嘘だぁ!!絶対いるでしょ!!」

なんでわかるんだよ…。

「うん。前いたよ…??」

「えーっ!!誰??」

やっぱり聞いてきたよ…。

「1つ上の人だよ」

「誰??」

興味深々で聞いてくる舞。

「……龍崎和哉」

うわぁ…超恥ずかしいよっ!!

「マジっ!?……応援するよっ!!」

って言われても、好きっていうか…。

ただ、かっこいいくらいだし…。


この日は学校だった。

いつものよーに廊下にいたら、龍崎先輩がいた。

でもなぜかこの日はいつもと違って、すれ違うたびに顔を赤くしていた。

本当に好きになったのかな…??


それから私は舞と一緒に龍崎先輩の下駄箱や掃除場所、出席番号…などを探した。


この時は、今よりそんなに好きじゃなかった。