私はあのあと、急いで寮の部屋に帰った。

カチャ

「ただいまー」

この学院の寮は、一人一部屋になっている。

おじいちゃんの配慮で、部屋にキッチンもついている。

最初は使わないし、いらないよ。とか思ってたけど、

今日はそのおじいちゃんのおかげで助かった。

なぜかと言うと、寮の晩ご飯は6時15分からなのに、

今はすでに、6時30分を回っている。

私は仕方なく、ご飯を炊いて、お味噌汁と野菜炒めを作って食べた。

そして、お風呂に行くことにした。

カチャ

「あ!奏!よかった居たー!」

部屋の外に出ると、紗理那がいた。

お昼の事があって、今は紗理那と、少し気まずかった。

「紗・紗理那。どーしたの?・・・。」

私が尋ねると、紗理那は目を見開いて言った。

「どーしたの?じゃないわよ!!晩ご飯食べに来てないんだもん。

心配するじゃんか!!」

ありゃ?怒られちった。そういえば、紗理那に何も言ってなかったっけ。

「ごめん、ごめん。でもさ、紗理那。とりあえずお風呂行かない?」

紗理那もまだ入ってなさそうだった。

「そうだね。行こっか。」

そう言って、私たちはお風呂に向かった。