「えっと、ほら、あたしさぁ、中等部のとき給食委員会だったじゃん。」

確かに給食委員だったなぁ。

「うん。そうだよね。」

紗理那は続けた。

「それで、そのときに一緒に当番をした子がいたの。」

「はいはい。で?」

紗理那の顔がさらに赤くなる。

「それで、話しているうちに、なんか、かっこいいなぁって思うようになって。」

うわー!

「それで、その時からすきなの?」


「ううん。好きって気付いたのは最近だよ。」

へぇ。そんなこともあるのね。

「っていうか、それは誰なの。」

そこが問題よ。

すると紗理那は、小さな声で答えた。

「・・・・・蔵本 周太(くらもと しゅうた)くん」