「あ"~ダルい……」
渓斗が手に持ってるホチキスの動きを止めた。
「今、授業中やのになんでこんなんしなあかんねん…」
俺もタメ息をつく。
待ちに待った(?)宿泊学習まで後、1週間。
今、俺等、生徒会役員(宿泊学習運営委員)はしおりを作ってる。
「あと少しだし頑張ろ?」
悠が言う。
「ちょっとやないねんけどな…」
「あと百部やろ?」
「なんでこの学校一学年の人数こんな多いねん…」
俺等の学校は全校生徒2000人のメチャメチャでかい学校。
一学年、700人ぐらい居る。
まぁ、設備ええし、校舎も綺麗やし、駅から徒歩五分のとこにあるし、頭もそこそこやし、私立やのに授業料も公立とそんな変わらへんし、って事でメチャクチャ人気やねんよな…。
カチカチとホチキスの音が鳴り響く。
ったく…。
生徒会役員は雑用係のちゃうねんぞ…。
とか心の中で悪態をつきながらも黙々と作業を続ける。
「やっと終わった…」
渓斗がしおりの山を見て言った
宿泊学習まで後、1週間かぁ…。
部屋割りとかも決め始めるねんよな…

