悠は俺が開けたYシャツのボタンを閉めると大人しく腕を見せた


その腕には大量の痣があった。


「悠…これ、どこでつけた傷?」


「か、階段から落ち…「嘘つくな。」


俺は悠の声を遮った。


「ごめん…」


「で?どこでつけた傷なん?」

階段から落ちて出来た傷なんかじゃない。

階段から落ちただけやったら肩なんか器用なとこ打たへん。


「不良の子達にちょっと…」

悠は誤魔化すように少し笑った


「殴られたん?」


「う…ん…」


「ほんなら、明日、ソイツ等呼び出せ。」


「え…?

まさか流樹くん何か言う気…?」

悠が不安そうに言う。


「当たり前やろ。

悠が一人で行ったところでまた殴られるだけなんやから…。」


ってゆうか、なんで悠が殴られたりするんや?


悠は、人に喧嘩売ったりせぇへんはずやし…。


なんでや?



この時、まさか自分が悠を傷つけた犯人だとは思ってもなかった。