「悠、いける?」

泣き止んだかな?って思って声をかけた


「大丈夫。

ありがと。助けてくれて」

悠が小さく笑って言った。


「ん、泣き止んだな。

ほな上原んとこ行くか」


「うん。」


上原は本間、悠の事好きやからな~…。


女子ってよぉ、『一生友達』とか『私達の仲に隠し事はなし』とか言うけど、その大半が嘘で、仲良くやってるグループ内で人の悪口言ったりするけど、悠と上原の間にはそんなんない。って思うねんよな…。

上原も悠の事、好きやし。

悠も上原の事、大事に思ってるもん。


多分、この二人は約束なんかせぇへんでも一生、仲ええんやろうな…。


「アホ面!悠見つけてくれたのっ!?

ありがとう!!!」

上原が50㍍先から猛ダッシュで来て俺に頭を下げた


「上原、お前がそんなんするとか本間、気色悪いからやめて。

空から槍降ってきたらどーしてくれんねん。」


「槍は降ってこないけど大雨は降るかもね!

ってゆうか、悠っ大丈夫!?」


「うん。大丈夫」

と悠が言うと、上原が悠に抱きつきながら後ろに居る俺に口パクで『後で話聞かせて』と言った

当然ながら抱きつかれてる悠はそんなん気づいてない。


ってゆうか、気づかれへんようにしたんやけどな。