こわれもの


マキはヒロトの恋を応援した。

「その子、どんな子なの?

可愛い?

何歳?

もう付き合ってるの?」

「まだ、友達」

ヒロトは、最後の質問にだけ答え、他ははぐらかした。

マキはムスッとし、

「そのくらい教えてくれたっていいじゃん」

と不機嫌になったが、ヒロトはマキに、アスカのことをペラペラ話す気にはなれなかった。

それは、離婚したばかりのマキに気を遣っているというだけではなく、他の女性に対する想いをマキには話したくなかったからだ。

未練なのか、情なのか……。

マキに他の異性の話をするのが、やましいのだろうか。


ヒロトは、マキに対する自分の気持ちが、よく分からなくなっていた。