こわれもの


そばにいると分かる、ヒロトの仕草。

タバコを持つ時、瞬きが増えること。

仕事のストレスをあまり溜めない人だということ。

近くに来ると分かる広い肩幅。

サラサラの髪。

切れ長の物憂げな瞳。


彼は、アスカの話を丁寧に聞いてくれるが、自分の話はあまりしない。

それが、ヒロトの地なのだろうか?


アスカは、もっと彼のことを知りたいと思った。

日増しにその想いは強まっていく。

“ヒロちゃんの、彼女になりたい……。

やっぱり、そんなの無理かな”

女として見られている自信など、全くなかった。

ヒロトは友好的に接してくれるが、だからといって両想いであるとは限らない。