カーレースに、お化け屋敷。
おいしいレストランに、ジェットコースター。
混み合う遊園地で半日を過ごした二人は、最後、定番とも言うべき観覧車に乗ることにした。
2月の夕方は暗くなるのが早く、館内を回り切る頃にはライトアップされた遊具をデコレーションするかのように、星の砂が空に散っていた。
観覧車に存在感を与える7色のカラー電飾は、周辺地区の夜景を豪華に見せているに違いない。
10分ほどの順番待ちを終えると、ヒロトとアスカは赤いゴンドラに案内された。
乗り込む時、ヒロトが先を行き、アスカに手を差し出した。
「足元、気をつけな」
「うんっ……」
アスカは思わず息をのむ。
友人としての親切だとは分かっていても、ヒロトの手のぬくもりは、つながれた指先からじょじょにアスカの体に染みて、芯から熱くさせた。
ドキドキと激しく動く心音。


