こわれもの


《ヒロちゃん、今まで私と付き合ってくれてありがとう。

バイト先で初めて声をかけてもらった日のことは、今でもよく覚えてるよ。


ヒロちゃんと過ごした一年間は、とっても楽しくて、毎日が幸せだった。

泣いた時、ヒロちゃんに抱きしめてもらえたおかげで、私は元気になれた。

嫌なことがあった時も、ヒロちゃんが真剣に話を聞いてくれたから、わだかまりも残らなかったし、スッキリした気持ちで毎日を過ごせたよ。


ヒロちゃん。私と出会ってくれてありがとう。

生まれてきてくれてありがとう。

ヒロちゃんのおかげで、私は寂しくなくなったよ。

ホコリひとつないくらい、毎日が透き通っているように見えた。


ヒロちゃんといる時間はあっという間に過ぎてしまうから、別れ際、私はいつも、ヒロちゃんの胸にすがって、甘えてばかりいたよね。》

その時の光景を、フラッシュバックのごとく想起する。

ヒロトの両目は、涙で濡れていた。

これを書いていた時、アスカはどんな気持ちだったのだろうか。

想像するだけで、こんなにも悲しくなってくる。