好きな人に好きな人がいる……。
まさに、今のアスカの状態だ。
ヒロトはマキを想っている……。
“認めたくないけど、たしかにヒロちゃんはそう言った……!!
私と付き合い続けることにしてくれたのは、多分…………”
アスカは、二人に質問することで、自分の選ぶべき答えを導き出そうとした。
しばらく腕組みをして考えていたキョウは、困ったように苦笑し、
「私だったら、それ知った時点であきらめるな~。
相手に好きな人いたら、こっちがフラれるのは確実だし、長々と引きずるのも嫌だし……」
そんなキョウとは違い、考えるまでもなく答えが出ているといった顔で仁王立ちするマツリは、アスカを見てこう言い切った。
「好きなヤツが俺を見てないって状況だろ?
まあ、キツイけど、そればっかりはどうしようもないっていうか。
そいつには、好きなヤツと両想いになって幸せになってほしいと願うな」
「よく、そんな風に思えるね!
好きな人が、自分以外の人と幸せになるなんて、私は考えたくないよ」
キョウはマツリの考えに反論する。
マツリは得意げな笑みを浮かべ、
「自分のことばっか考えてたらそうなるだろうけど、相手の幸せを考えているうちは、自分がフラれることとか想像しなくて済むし、自分の不幸に目がいかなくなるんじゃね」
女子二人は、平素毒舌男子の言葉に感銘(かんめい)を受けた。
素直にそう言えないアスカは、からかい半分に、
「変なモノ食べた?
頭ん中、純愛映画とかに影響されてない?」
キョウですらも、
「なんか、マツリらしくないよね」
と発言する始末。


