こわれもの


アスカにとって、ヒロトはまさに光となる存在だった。

昔から感じていた孤独感や、元カレとの別れでついた傷を、ヒロトはまるごと包んでくれた。

アスカがヤキモチをやいてすねても、ヒロトは怒ることなく、逆に甘えさせることで彼女を癒した。


“ヒロちゃんは、私の不安を、一つ残らず解消してくれた”


何かについて悩みが出来ても、ヒロトが話を聞いて共感してくれたり前向きにアドバイスをくれたから、アスカはまた、頑張っていこうと思えたのだ。

再婚した母親にも、理解を示せるようになった。


“私は、ヒロちゃんのおかげで強くなれた。

愛されることの喜びを知った。

自分の弱さを許せるようになった。

毎日、笑っていられた……”


今になって、アスカは振り返る。

“私は、ヒロちゃんを幸せにできていたのかな?

私ばかりが、愛をもらってばかりいたんじゃないかな?”