こわれもの


ヒロトの様子を見る限り、明るく振る舞い過ぎるのは良くない気がした。

アスカは意識して声のトーンを落とし、持ってきたトートバッグをズイッとヒロトに差し出す。

「お腹、空いてない?

食べる?

本当は昼に食べるはずだったんだけど、食べそびれたし」

「わざわざ、作ってきてくれたの?」

ヒロトは目を見開いた。

今日のために、手作り弁当まで用意してもらえるとは思っていなかったようだ。

アスカはうなずき、

「ヒロちゃんの好きな甘めの卵焼き、いっぱい作ったよっ。

あと、ハムいっぱいのマカロニサラダも!」

と、ヒロトの方を見ず、テーブルの上に弁当を広げた。

アスカは今、ヒロトと目を合わせるのがこわかった。