「僕はいい。マークおじさんが僕の魔力を抑えたのなら、そこにはきっと何か理由があったんだ。
だから、僕は……いらない」

「ふふ、貴方は本当にあの人に似てるわ」

「あの人?」

「ええ。真っ直ぐで、私とは対極にいる様な人。
もうここに用はないでしょう?行きなさい。
でも覚えておいて頂戴。ルーイ。貴方はまた必ず私の元を訪れるだろうから」


エレノアがスッと腕を上げる。
グンっと頭を引っ張られる感覚。


消える。
そう、思った。



「貴方は欲しがる筈よ、その力を」



僕は目を見開いて訊き返そうとするが、その言葉だけを残すと、エレノアは僕とキョウをその場から移動させた。