奇跡事【完結】


「カ、カタラっ!!」


僕がそう叫ぶ。
その場に崩れ落ちるカタラは無くなってしまった、腕を抑える。


「……、貴様が、俺の」

「貴方の、右目は綺麗だったわ。……それに、とっても美味しかった」


エレノアはふふっと微笑むと真っ赤な舌をぺろりと出して、上唇を舐めた。


「パチフィスタに治療してもらわないと、死んじゃうかもしれないわね」


クスクスと笑うエレノアはそう言って、僕達に視線を寄こす。



「わ、私、パチフィスタのところに連れてく。ねえ、カノ。貴方も手伝って」

「え。うん」


二人はカタラの元へと近付いていく。
それは同時にエレノアとも距離を縮めていた。


サーシャとカノがカタラの元に辿り着いた時、エレノアが口を開く。



「……貴方は変わらないわ。何年経とうとも。
そして、必ず私の前に現れる」

「え」

「目障りね」

「っ!」



その瞬間、三人がその場から消えた。