奇跡事【完結】



「いだっ」

「すっごい!ねえ、そういうのって私も使えるようにならないのかな」

「えー。使えるようになるかもしれないけど、君は魔法使わない方がいいんじゃないかな」

「なんで!?だって、パチフィスタみたく魔法使えたらいいなあって思うんだもん」

「カタラぐらいがちょうどいいよ」

「カタラぐらい?」

「うん、魔法具に頼らなくても出せるけど、弱いぐらいの方が」

「カタラって魔法使えるの!?」

「……パチフィスタ、言うな。はあ。一応な」


サーシャが目をキラキラと輝かせているのを見て、カタラはうんざりとしながらパチフィスタを睨みつける。
パチフィスタはそんな視線、一切気にしてないみたいだけど。


それにカタラは再度、溜め息をついた。
そんなカタラを見ながらクスクスと笑うと、パチフィスタは口を開く。