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「ルーイ!!」


聞き慣れた親しみのある僕を呼ぶ、その声。
振り向くと、いつもと変わらない笑顔がそこにある。



「キョウ」



手を振りながら僕の元へ走り寄るキョウ。
小さい頃から僕とキョウは一緒にいた。


お互い両親はいない。
死んでいるのか、どうなったのかすら知らない。


それともう一人。
幼い頃から一緒にいる人がいる。



「ルーイ、今日の稽古サボったからサーシャがカンカンに怒ってるよ」

「え、本当に?」

「俺、知らないからな」

「助けてくれよ、キョウには甘いんだよ、サーシャ」

「…ルーイはどうしようもないな」

「へへ、キョウ。頼りにしてるよ」

「全く。都合いい」



キョウは仕方ないと言った感じを見せつつも、毎度僕の助け船を出してくれる。
そんなキョウが僕は好きでしょうがない。