「昔は魔物が出たから、ここら辺に来る事すら出来なかったんだ」

「ここら辺にも出たの?」

「ああ、そうだって聞いてる」


カタラと並んでいたサーシャが首を捻る。



「何で突然消えたんだろうね、その魔物たちは」

「どういう意味だ?」



受け取った瓶の容器を首にかけ直すと、カタラは眉を顰めた。
それにサーシャが続ける。



「うーん、ルイードとエレノア、マークおじさんが戦ったとか言うけどさ。
全部殲滅出来たのかなあって。
なんか、魔王みたいなのがいてそいつが創り出してたとか言うのなら納得なんだけどさ」

「……成程」

「カタラが聞いた伝承では、魔物、なんだよね?魔王とかじゃないんだよね?」



キョウがカタラにそう尋ねると、カタラは少しだけ考えた後静かに頷く。