奇跡事【完結】



「その紋章はマークが作ったっていう証だ」

「これを…マーク、おじさんが?」



サーシャにキョウも自分の短剣を取り出すと、それを見つめた。
確かに、鞘に何か紋章みたいなのが描かれている。

星みたいな形。




「六芒星。三角形が重なった様な、その紋章の事を差している。
ただ、マークは自ら作り魔力を込めたモノにしか紋章を入れてなかった。
…きっと、それはマークがお前達に残したモノだろうな」


マークおじさんが僕達に残してくれた短剣。
ぎゅうっとそれを握る手に力がこもった。



「お前達も、マヒアに行くか?」

「え?」


カタラが無表情でそう尋ねて来る。
僕達を?

マヒアってどこなのかすらわからない。


思わず、僕とサーシャとキョウは顔を見合わせた。