「……マークがいなければここに用はない。
質が良かったから重宝してたんだが、仕方ない。
マヒアにでも行く」
「質、って何の?」
「ああ、そうか。俺が身に着けている装飾品とかだ」
「……装飾品?マークおじさんってそんなの作ってたっけ」
僕達が首を傾げながら考えてると、カタラがスッと手を上に掲げた。
「フレイム」
そう唱えた瞬間、カタラの手から紅い炎が巻き上がって空へと昇って行く。
僕達を照らした炎は一瞬で消え去った。
「こういう事だ」
唖然としてる僕達に、カタラは手を下げるとそう言った。
いやいや。
どういう事か全く以てわかんないし。
「全然わからないよ、カタラ。てか、今の何」
サーシャがしかめっ面でそう尋ねる。
サーティスが消えたのも、これと関係あるんだろうか。
カタラは魔法使いとかなのか。
はあってカタラは盛大に溜め息をつく。



