――――――――――封印したのよ。マークがね。さあ、どこに封印したのでしょうね。
ふふっと笑う声が聞こえた気がした。
封印?
「……っ、はあ、はあ、や、やったのか」
そう言うと、エレノアの元へと近付くキョウ。
そして、エレノアの息がない事を確認すると深く息を吐いた。
それから、立ち上がると僕を見た。
「……ルーイ」
「……キョウ」
「こんなに簡単にエレノアを殺せるとは思っていなかった。
ルーイのお陰だ」
「……戻って、来る気はないの?」
「ない。俺はもうルーイとは違う」
「一緒だ。一緒だよ!」
「違う。この手を血に染めた。エレノアを殺したんだ」
「キョウがやらなかったら、僕がやっていた!!」
僕がそう叫ぶと、キョウは目を見開いた。
ピンっと張り詰めた空気の中。
現れたのはサーティスだった。
それに僕の体に力が入る。条件反射で身構えた。
サーティスは僕には目もくれず、エレノアの元へ向かうと見下ろした。
そして、ぽつりと呟く。
「……死んだか」
何の躊躇いもなく、エレノアの体に突き刺さった剣を抜くとそれを今度は自分へと突き刺した。



