「大魔導士だったんだよ、マークは」
「……嘘」
「知らなかった事に俺は驚きだけどね。
マークは優に300年は生きてるぞ」
「!?」
驚愕の事実に僕は口を開けたまま、カタラを見る事しか出来ない。
マークおじさんが300年は生きてる?
だって、まだ若かった。
見た目からして30代だった。
大魔導士で、実は凄い長く生きてるだなんて。
誰が信じられるんだ。
「あれで結構なお爺ちゃんなんだよ」
「……信じられない」
「マークは有名なんだぞ?街に行ったら、崇められる程に」
「あの、マークおじさんが?」
「渇いた土地に恵みを、荒れた海に穏やかさを、深い闇に光を。
昔からそうマークの事は語られていた。
救世主だったよ。
だけど、数十年前突然ケーラに籠ったんだ。結界まで張って。
何かを守る様に」
「……」
「エレノアと確か、会った後だったな」
「エレノア!?」
僕達はそのカタラの言葉に反応した。
エレノアって、サーティスが言ってた名前だ。



