「眠りの粉よ。サーティス。
次に貴方が目覚めた時、その目が見る世界はどんな色をしてるのかしらね」


クスクスと笑う耳障りなエレノアの声。


重い瞼が閉じて行く。それに抗う事など出来ない。
だけど、ハッキリと思った。


どんな色だって?


そんなの。


――――――――――――……真っ黒に決まってる。



……全てが絶望の色だ。