奇跡事【完結】


ここは?

キョロキョロと辺りを見渡す。
布団が敷かれていて、それ以上の家具などはない。

質素な木の小屋。

……。


俺の寝てる横には食べ物が乗ったお皿。
誰かが俺を助けたのか?


誰が?


どっちにしろ、俺はここで時間を潰してる暇はない。
妹に会いに行かなくては。


布団を剥いで、立ち上がろうとした時だった。
ガチャリと扉が開いたのは。


そこから出てきた人物と、ばっちり目が合う。


肩上で揃えられた綺麗な髪の毛。
整った眉。ぷっくりとした唇。桃色の頬。
そいつはくりくりとした目で俺を見ていた。


「あー!まだ起き上がっちゃダメ!」


急にでかい声でそう言うと、俺の体を無理矢理布団へと戻した。


「貴方、倒れてたんだよ。びっくりしちゃったよ!」

「……」


倒れてたのか。
寝ず食わずで動き続けたから、当然か。
少し考えないといけないな。


「そうだったのか。悪かった。礼を言う」


それだけ告げて立ち上がろうとするが、また制止される。


「ねえ、馬鹿なの!?」

「ばっ!?」


こいつ、馬鹿って言ったか?今、俺の事。
俺は目を見開きそいつを唖然として見つめた。

そいつはぷりぷりと怒りながら続けた。