奇跡事【完結】



カタラに続いて僕達も中へと足を踏み入れる。


「ああ、歩いてきたからな」

「え。歩いて。あの距離を?」

「そうだ」

「何で馬車使わなかったんだい」

「使った事がないしな。それにこっちの人間は俺にあまり関わりたくないだろうからな」

「またそんな事気にしてるのかい?カタラはほんっとうに昔から変わらないねえ」

「別に変わる必要がない」

「ははは。そうかい。お嬢ちゃん達。適当に座っておくれ。もう出来るから」


カタラから僕達に視線を移すと、そう言って彼女はまた台所へと向かう。
さっきからいい匂いが漂ってきている。

たくさん歩いたからお腹ペコペコだ。



それから、僕達は荷物を置くとテーブルに囲まれた椅子に座った。
カタラが彼女を見てから僕達に視線を移し、口を開く。


「まだお前達に紹介してなかったな。彼女の名前はソアレだ」

「好きに呼んでおくれ。はいよっと」


台所からこっちに来て笑うソアレ。
手に持ったお皿がテーブルに置かれた。


ビーフシチューと、サラダと、パン。
それにミルク。


僕達は豪華な食事に目を輝かせた。