地球の三角、宇宙の四角。

「はゆみ、はゆみ!」

自分の名前を呼ばれて、体をゆさゆさと揺さぶられる。

「はにゃ? にゃ?」

かなくんの顔がとても近い。どれぐらい寝てしまっていたのだろう。

「あぶねー。おれも寝てしまうとこだったよ」

呑気な顔で笑うかなくんは、老人に一路(いちろ)君と呼ばれていた男の顔にとてもよく似ていた。

それにしてもまたしょうゆさんの夢を見てしまった。……希実子さんは、どんな気持ちで、何を想って昭蔵さんに抱かれていたのだろうか?

私の中にまだ入っているような感覚を残したまま。思いを馳せた。