ファミレスのドアを開けて中に一歩踏み入れたときに足の裏からへと全身痺れが走った。
背の低い男性店員に入り口近くの席を案内され、席に座ったときも、奇妙な違和感を感じた。店内を見渡すと全ての色がざらざらとしているような気がした。
隣の席に座るカップル会話、同じシーンを夢で見たような気がする。
トイレから帰ってきたはゆみに、これまでの会話の流れを聞かれてダイジェストで話をするが、これもさっきまでのやりとりをまとめているというよりも、なぜか同じような話を同じ人にするようで新鮮味がまるでなかった。
話しているこちらとしては、うまく感情を乗せて話せていない事ばかりが気になった。
ふと、はゆみが闇の中に吸い込まれて消えるという嫌なイメージが頭に浮かんで、腕を掴んでテーブルへと連れ戻した。
ふらふらとする、ぼんやりとした頭に
「かなくんは? かなくんはどう?」
と、暫く隣の席の話を聞き入っていたはゆみが座り直して尋ねてきた。
「はゆみが側にいて、俺だけ見てくれるのなら、俺は何だってするよ」
一体何が出来るというのか――
背の低い男性店員に入り口近くの席を案内され、席に座ったときも、奇妙な違和感を感じた。店内を見渡すと全ての色がざらざらとしているような気がした。
隣の席に座るカップル会話、同じシーンを夢で見たような気がする。
トイレから帰ってきたはゆみに、これまでの会話の流れを聞かれてダイジェストで話をするが、これもさっきまでのやりとりをまとめているというよりも、なぜか同じような話を同じ人にするようで新鮮味がまるでなかった。
話しているこちらとしては、うまく感情を乗せて話せていない事ばかりが気になった。
ふと、はゆみが闇の中に吸い込まれて消えるという嫌なイメージが頭に浮かんで、腕を掴んでテーブルへと連れ戻した。
ふらふらとする、ぼんやりとした頭に
「かなくんは? かなくんはどう?」
と、暫く隣の席の話を聞き入っていたはゆみが座り直して尋ねてきた。
「はゆみが側にいて、俺だけ見てくれるのなら、俺は何だってするよ」
一体何が出来るというのか――