地球の三角、宇宙の四角。

「飼っている猫に、外なんて見せるべきではなかったのだッ。あんただってそう思うだろう?」

ちらりとこちらを見て言う。

店員も慌てながらも、飛びかかろうとするが関口は私の横をぶんと通過して背もたれに立った。

「私もセックスなんて知らなければよかったのだと。同じ意味で思う!」

小さくジャンプして入り口近くの通路を駆け抜けて誰もいないレジの上に猫のような身のこなしで飛び乗った。

「ルック! ルック・アフターミー!」

もう店全体があっけにとられている。すべての店員ももう完全に思考停止をしている。ただ、彼を見ている全員がルックアフターミーってなんだよと思っている。

そんな共感の渦に店全体が巻き込まれ、包まれていた。