地球の三角、宇宙の四角。

「し、し、し、し、しまいにはキンタマをクチに含んでしまいそうな自分が怖い、そしてそれを受け入れてくれたとしたら、なんていう素晴らしい世界!」

なんて関口は言う。

「関口さ、それはすばらしいのじゃなくて、おめでたいよ。おめでたい世界だよ」

「な、な、なにが違う。なにも違いやしない。男とか女とかオスとかメスとか、愛情とか友情とか、人間とか猫とか、そろそろそういうカテゴライズの枠を解体して再構築するステージに世界はもうすぐそこまできている。気が付いてるんだろう? 今、君に話をしているのは僕だけど君に話をさせられてる僕でもある。その時点で多次元的であるということを君はもっと認識するべきで、そもそも、君がそうであると思うことの根拠なんて、君が経験した成功と失敗の積み重ねにしか過ぎないのだろう? だから僕がいまここで、まず君のキンタマをクチに含んでみたいとか言い出すのは君が今そこにいるからで、それって今、急に発生したことでなく、毎日の積み重ねの中で産まれた偶然であり、それを奇跡と呼びたい。キンタマ問題はね」

「わかったわかった関口、ちょっとまて、ちょっと落ち着こう。ドリンクバーいこう。おまえには甘いモノがまだまだたりない。な。な。いこう」

なんて、席を立ち、関口さんを促した。

この寝癖頭の人は、一体なんなんだろうか。