あんまりジロジロ見たり耳を澄ましてもいられないと、かなくんの方を見ると彼は彼とて完全に横目で事の成り行きを観察していた。
男性は、真っ赤な顔をしながら大急ぎでお皿のものを平らげて誇らしげに、どうだなんて顔をしながら女性を見ている。
女性は綺麗に縦半分の層を崩さない状態で残した限定のパフェをスプーンですくって男性の口元までニコニコしながら運ぶ。いったいなんだそりゃ? なんて思いながらうまく見えないのでトイレに立つことにした。
トイレに行く時と、そして帰ってくるときに全体像として把握すればなんだかスッキリすると思ったのだ。
「お手洗いに行ってきます」と声を掛けて席を立つときに、男性のうまいなぁなんて声が聞こえて女性が「そうでしょう」なんて普通のやりとりがあって、ああ、さっきのあれはなんか本気ではなくプロレス的なケンカで、ただの冗談なのかな何て思ってたら。
「別に食べてる最中の時でもよかったんと違うか? 違うか?」なんて男性の声が聞こえもんだから、おお、はやくトイレから帰ってこなくちゃな。なんて思う。
女性の小さい声で、「デザートだから……」なんて声を背中で聞く。
男性は、真っ赤な顔をしながら大急ぎでお皿のものを平らげて誇らしげに、どうだなんて顔をしながら女性を見ている。
女性は綺麗に縦半分の層を崩さない状態で残した限定のパフェをスプーンですくって男性の口元までニコニコしながら運ぶ。いったいなんだそりゃ? なんて思いながらうまく見えないのでトイレに立つことにした。
トイレに行く時と、そして帰ってくるときに全体像として把握すればなんだかスッキリすると思ったのだ。
「お手洗いに行ってきます」と声を掛けて席を立つときに、男性のうまいなぁなんて声が聞こえて女性が「そうでしょう」なんて普通のやりとりがあって、ああ、さっきのあれはなんか本気ではなくプロレス的なケンカで、ただの冗談なのかな何て思ってたら。
「別に食べてる最中の時でもよかったんと違うか? 違うか?」なんて男性の声が聞こえもんだから、おお、はやくトイレから帰ってこなくちゃな。なんて思う。
女性の小さい声で、「デザートだから……」なんて声を背中で聞く。



