「宝来くんに言うから・・・」 美月の突然の言葉に、私は美月の方へ身を乗り出した。 「やめてっ!歩太にだけは知らせないでっ!!」 美月の目は、真剣に私を見ている。 「歩太には、関係ないから・・・ 私が、勝手に決めた事だから・・・」 歩太の未来を、私に奪う権利はない・・・。 美月は冷静だった。 まるで、私の全てを分かっている様で、 まっすぐなその目は、私の気持ちを溶かしていく。 .