ましゅまろハート

この香りのする人は

誰なのだろう。


「おい、見つかったか?」


ヤナの無機質な言葉に

はっと我に返る。


「あ……。いや、なかった」


「じゃ、次行こうぜ」


「あぁ」


あの甘くて爽やかな

透明感のある香り……


後ろ髪を引かれつつ

俺はその本屋を後にした。