ましゅまろハート

「ねぇ、タクトくん」


美波さんの呼び掛けに

俺は慌ててその方を向く。


「はい。何すか?」


「あそこのソフトクリーム、

 食べたいな」


そう言う美波さんの顔は、

まるで幼い少女のように

無邪気だった。


俺が美波さんに同意すると、

濁りのない瞳を

キラキラと輝かせながら

ソフトクリームを選び始めた。


美波さんは、イチゴソフト。


俺は、チョコソフト。


美味しそうに食べる

美波さんの顔は

映画のワンシーンに出てきそうだ。


その顔に見とれながら

俺もチョコソフトを食べた。


それはいつもよりも

濃く、甘く、感じた、気がした。