「ねぇ、彗! すーいっ! 彗くーん!」 俺の好きな声が鼓膜を揺さぶる。 それでも俺はそれに答えようとはしない。 「だから、ごめんって! …。勝手に冷蔵庫のティラミス食べちゃったからって そんなに無視しなくてもいいじゃない!」 謝りながら、まさかの逆ギレ的展開に向かう。 これは流石にまずいと思い、 『別に怒ってなんかないよ。』 なんて返せば、「嘘ばっかり」と悪態を吐かれた。