無言のままだけど、彗が聞いているのが分かるからそのまま語りかけるようにポツリポツリ話し出す。
「彗が遠くに行って気がついた。
あたしは彗がいなきゃ駄目だって。
一人で寂しいときに隣にいて欲しいのは彗だった。
いつも、隣にいてくれるのが当たり前だと思っていたから。
そんな贅沢なあたしは罰当たりだけど。
でも、彗が好き。
小さいときからずっとあたしを守ってくれてありがとう。」
『そんなこと、俺のわがままだったよ。』
「でも、今考えると、あたしは幸せだったよ。」
一番綺麗な笑顔をあなたに贈れていたらいいと思う。
『…高校のとき、優姫が好きだったやつとの恋邪魔してごめん。』
そんなこともあったなと思い出す。
でも、今思い返してみると確かに不自然なことばかりだ。
「でも、ありがとう。
彗しか知らなくて幸せ。」

