二人でエレベータを待っているときも、
先ほどとは打って変わってほんの一瞬。
無言に近い沈黙が心地よい。
つながれている左手がとても気持ちいい。
ここに彗がいるってよく感じるの。
チーンとレトロな音が響き渡り、社長室に入る。
ここは二人だけの空間。
『優姫…。』
そういってソファーに大きく腰をかけて隣にあたしを座らせる。
腕を後ろから回されて、抱きつかれる。
『充電させて。』
「充電って…。」
そのままの体制であたしは体をよじり彗の顔が見える座り方にする。
やわらかい猫っ毛を撫でてみる。
「あたしね、」

