『誰からも、笑顔を奪われていません。あなたには、関係ない事。この場所の事は、絶対に誰にも言いません。』
『俺には、確かに…関係ないよ!でも、気になるんだよ。笑顔を、誰からも奪われていないと言う事は…消した?』
何でも分かってしまう。
何もかも、
見透かれているような。
真剣な表情。
『別に、あなたが気にする必要ないです。周りは、気にしていないのに…どうして?』
ずっと、
手を繋いだまま。
『気にする理由は、一つしかねぇだろ!?気付けよ!バーカ!!』
『えっ!?』
『今までの会話の中で、伝えてたつもりなのに中々…気付かないもんだな!鈍感、それ以上の鈍感!俺の口から言っても、お前は信じないだろうな!?俺が…お前を“好き”だと言う事を。』
好き?
『からかわないで下さい!!』
『からかってない!本気。』
『し…信じられません。それに、私みたいな子を好きになるなんて可笑しいとしか言えません。周りの人から反対されます。反対されて正解ですし…不幸になります。1人で帰ります。手を離して下さい。』
『反対されても構わない。不幸になるのは、お前を諦めなきゃいけないその時。俺の事、信じて貰う為には…放課後、一緒に帰ろう。』


