布団から顔を出し、
『見せていない…顔?』
問う。
『そう。いつ、見せてくれるのかな?』
保健の先生は、
2人っきりにさせる為に音を立てずに出る。
不在の札。
2人だけの世界に。
全く、
気付いていない。
『それは…約束出来ません。約束、出来ない。あなたの…その…感じるんだけど…要が怒るんじゃないかと思って…私の中に、要が居るのにナゼ!?その…』
上手く言えない。
『もしかして…俺の方に、気持ち的に向いてるって!事?』
『じ…自分でも、分からない。でも、痛くて…』
『痛い?』
『理由は、分からないけど…痛くて苦しくて、気のせいかもしれない。私の気のせいよ。私は、もう大丈夫。教室に戻ります。』
起き上がろうとした亜里沙の肩に手を乗せ止める。
『もう少し、話そうよ。教室に戻れば、質問責めだよ。もう少し、一緒に居たい。』
ゆっくりと体を戻す。
『2人だけの秘密の場所に行けば、ゆっくりと話せる。でも、それとこれとは別。要するに、独り占めしたい。甘えたいのかも。亜里沙の前と他の奴らの前とは、違うから。』


