保健の先生が、
外出先から戻って来たのは1時間後。
少し切れた手の甲の傷を治療。
『無茶したわね。森口さんの為に。でも、カッコイイじゃない!』
『俺は、我慢の限界で殴っただけ治療は、もう終わった?終わったら、森口の側に行きたいんだけど』
亜里沙が気になり、
様子を見る。
その姿を不思議そうに。
じーっと!
視線を感じ、
振り向き、
『何』
睨むように問う理に微笑む。
『恋、したのね!?』
『えっ!?』
『表情が出てる。森口さんを見る青井君の顔!どんな気分?』
『うるせぇ治療、終わったんだろ』
椅子から立ち上がり、
亜里沙の側に。
瞼が動き、
目を覚ます。
『起こした?』
『ううん。ずっと、側に居てくれたんですか?』
『うん。ずっと、寝顔を見てた。』
理の言葉に、
赤面。
布団で顔を隠す。
『隠さなくても。その姿が、森口の本当の…素なのかもしれないな!でも、まだまだ…見せていない顔があるのかも!?それは、いつ見せてくれる?』