陵人は、
ゆっくりと起き上がり、


『頭痛い。怠い。何か…変な感じだよ。俺、どうしてた?』


頭を抱える。







「霊が…」
とは言えない。





内緒。







『寝てたよ。変な寝方してたからだろ!?イビキ、かいてたぞ!』







『嘘付け明日も、うるせぇだろうな!?“透明人間”って!あれ、どうする訳?』







『アイツの兄貴に会う。アイツ、兄貴には弱いからな!アイツは、知らねぇけど…兄貴とは違う意味での知り合いなんだ。明日、会ってくる。アイツには、言うなよ』







『言わねぇよ。お前が、本気で好きになるなんて…な!お前の追っかけ達は、ショックだろうな。応援する。頑張れ!』







『長期戦になる可能性あるから応援はしない方が良い。俺は、待つけど…応援はしないでくれ!』







『応援はする。俺にとっても、喜ばしい事だからな!願いが叶うと良いな!!』







願いが叶えば、
奇跡。



胸の中に、
ずっと思い続ける亡き彼・西島要。

勝てるはずもない相手。



今でも、
愛し続けている。





勝てるだろうか!?