エガオノホシ





『いいえ。1人でも、大丈夫です。』







帰ろうとしたその時、
腕を掴まれ引き止められた。







『1人で、帰らせる訳ないだろ!?このまま、帰らせて何かあったら…どうする?男だったら、1人で帰らせても平気だけど…』







『それは、大丈夫です。何もありませんから…私を、男だと思って下さい!!失礼します。』







腕を離そうとしない。







『男じゃない!君は、女でしょ!?送ってく!』







『本当に、大丈夫ですから。男性が、何かをしようなんて考えません。腕を離して下さい!!』







『俺…聞き耳持たず。送った後、腕を離す。それまでは、離すつもりはない。腕を離して欲しいなら、送らせた方が良いかもよ!』







このままだと、
帰れない。



悩み、
戸惑い。







強くしっかり握られる腕。







どうして?







『わ…分かりました。だから…腕を離して下さい。』







腕から手を離したと思いきや手を握る。







『あ…あの…』







『何?』







『手を繋ぐのは…』







『逃げるでしょ!?手を繋げば、逃げないし…普通に見える。まぁ~カップルに見えるって!事だよ。』