『もう、こんな時間か!?運ぶのを手伝って貰うと、遅くなるから…ここまでで良いよ!ありがとう。また、頼むかもしれない。その時、また宜しく頼む。』
『はい。じゃぁ~帰ります。』
鞄を持ち、
図書室を出た。
誰もいない廊下。
暗くて…静かで。
自分の足音だけが響く。
まるで、
私の心…そのもの。
先が見えない。
進んでも進んでも、
先が真っ暗。
真っ暗闇の私に、
手を差し出してくれる人は…居る?
階段を下り、
1階。
下駄箱の方に歩み寄り、
靴に履き替えると…
人影。
何回も振り返るが!
誰も居ない。
私を待つ人なんて居ないのに気にする必要ないはずなのに。
下駄箱から離れ、
校門を出たその時、
『あのさ!一緒に帰らない?』
突然の事で、
驚く。


