顔を伏せ答えない。
『二股?』
『えっ!?』
知らない?
『要と理を、二股するなんて最低だな』
裾を掴む手が強く。
自然に涙が…。
『涙を流して、許して貰おうと思ってるの?理、二股かけられてるのに許す訳』
『裕、それ以上…言うな亜里沙を、泣かせるな』
『理そこまで、落ちたか』
『そうじゃないおばさん…隠してたの?そうなんでしょ!?』
作業の手が止まり、
頷く。
『ど…どういう事説明しろ』
常連客の注文料理を運び戻ると厨房に入り、
『亜里沙ちゃん、ごめんなさいね。裕が知らないせいで…泣かせちゃって!まさか!?要君の…』
謝る裕の母。
『言えよ』
『裕、亜里沙ちゃんは二股なんてしてないわ。理君は、知ってるのね?』
『はい。亜里沙から聞きました。』


