「何もちがわないよ。」



やさしくほほえむ薫くんがいつもより大人に見えて、私はやっぱり子供なんだなって思った。



「人が人に夢中になったり、必死になったりすることは、くだらないようなことかもしれないけど大変なことなんだなって俺は思う。だからさ、精一杯俺を愛して?」






何かに夢中になる私はきっとかがやいていますように。



「私、今から全力で薫くんを愛します。」



薫くんが私の、生きる糧になる。


「俺も、全力で雛のこと愛すよ。」




二人は少し長いキスをした。