夏物語

「あたしも…」



『好き』





薫君の顔を見たらまた泣きそうな顔をしていた。



「なんで泣きそうな顔してるんですか?」



「だって」



薫くんは腕に力を込め、



「うれしいんだもん。」




にっこり笑った。