「またごろごろして!ほんまにあんたは!」



ごろごろすることが生き甲斐なんです。
邪魔しないでください。


「ほなばあちゃんの家にこれ持っていって。」


渡されたのはスイカ。


スイカ。



「スイカ?」



「スイカだとぉー!?」


階段からダッシュで降りてきたのはなにをかくそう薫くん。


「ほな持っていってから食べなさい。薫くんも食べるやろ?ばあちゃんだけで食べれんやろから。」


「えーもう四時だよ?」



嫌々な私とは裏腹によこで食べたことないのかってくらい目を輝かせている薫くん。


しかもランニングにジーンズの短パンって、すごい田舎の子になってる。



「行こう!ね!行こう!」



「いきなさい。」


二人に相当な圧力をかけられ、もはや行くしかない。